第10回日本アミロイドーシス学会
大会長 北岡 裕章
高知大学医学部 老年病・循環器内科学 教授 |
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この度、第10回日本アミロイドーシス学会を大会長として開催させていただくこととなりました。
過去の大会長を拝見しますと、循環器内科医が担当するのは初めてで、また10回という節目の大会を開催させて頂き、大変名誉なことと御礼申し上げます。
さて、近年、アミロイドーシスに対する関心は急速に高まっています。これは、アミロイドーシスの分子機構や病理学を地道に研究されてきた先生方のご尽力が、一気に花開いたようにも感じています。
循環器内科領域においては、その概念にパライムシフトが生じ、ATTRアミロイドーシスは心不全の10%を占るとされ、日常臨床で遭遇する重要な疾患とまでなってきました。
勿論、本疾患の進歩は各病型に見られます。早期診断と治療の進歩により、生命予後は格段に改善してきました。
一方、実際の日常臨床では、まだまだ様々な問題が山積しています。そのなかで、アミロイドーシス診療の経験を積むにつれ、特にATTR、ALアミロイドーシスにおいては、各科の連携と包括的な管理が重要であると最近強く感じています。よって、本学会では、アミロイドーシスの病因や治療における最先端の議論に加え、臨床的見地にも重きを置き、「日常臨床に潜むアミロイドーシスの最先端」と副題をつけさせて頂きました。アミロイドーシスを広い観点から議論したいと考えています。
9月の高知は、気候もよく、また戻り鰹が出始める季節でもあります。皆様の参加を心よりお待ちしております。