ご挨拶

　この度、第14回最小侵襲脊椎治療学会を2024年6月28日～29日の2日間、倉敷市の倉敷アイビースクエアで開催する運びになり、鋭意準備を進めております。
　本学会のテーマは「チームビルディング」とさせていただきました。

　チームとは「共通の目標に向けて, 適宜に適応性をもって相互協力しあう２人以上の人間の集まりであり, それぞれが特定の役割または機能を持ち, 期間限定で参加している」と定義されるなら、手術室はスペシャリストの集まった特殊なチーム医療の現場であると言えます。術者、助手、直介の看護師、外回りの看護師、麻酔科医、さらには放射線技師や検査技師などによってチームが結成され、手術というチーム医療が行われます。一般的に良い手術を行うためには、とりわけ術者の手術技量だけが注目されます。しかし、術者の手術技量はチームに支えられており、チームとしてのパフォーマンスの向上がすばらしい手術を行うためには重要です。近年の低侵襲手術（最小侵襲脊椎安定術：MISt）の普及や手術手技の多様化によって、チームとしてのパフォーマンスの向上が求められています。
　本学会は低侵襲手術に関する「教育」をコンセプトとしており、これまで若手医師だけでなく、メディカルスタッフへの教育にも積極的に携わってきました。しかし、新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴い、学会活動だけでなく、若手医師やスタッフの指導にも大きな支障が出てしまい、各病院においてのチームパフォーマンス低下、そして脊椎外科分野の発展の停滞が危惧されます。
　ポストコロナを迎え、本学会では、コロナ前のような対面式学会による活発なディスカッション、多くの人々との交流、そしてワクワクする面白さに重点を置き、術者だけでなく、若手医師、メディカルスタッフを含めたチーム全体の底上げにつながるような学会を目指したいと考えております。
　若手医師、メディカルスタッフにも分かりやすく、明日からの診療に役立つプログラムを数多く用意しております。また、これまでに見たことのない面白い企画や地方開催特有のおもてなしを用意しております。是非とも、勤務先の若い先生やメディカルスタッフの方々を大勢連れてご参加いただき、久しぶりに学会の醍醐味を満喫してただけますと幸いです。

　令和6年6月28日(金)に第12回中四国MIST研究会”メディカルスタッフのためのMIST研究会”を開催させて頂くことを光栄に存じます。本研究会は、令和6年6月28日,29日(金、土)に開催されます第14回日本最小侵襲脊椎治療学会の初日に共催いたします。
　第14回日本最小侵襲脊椎治療学会のテーマは、中西会長が兼ねてから力を注がれている脊椎治療における”チームビルディング”としております。そこで、本研究会を”メディカルスタッフのためのMIST研究会”と命名し、医師以外のメディカルスタッフを対象とした会として開催する予定に致しました。
　脊椎手術の低侵襲化に伴い医療器械は進化し術後の治療体系もそれに伴い多様化しております。また、手術における画像支援ツールも数多くの機器が登場し今なお進化を続けている昨今、多職種一体となった医療体制が必須となりました。このような現状を踏まえまして、脊椎手術に携わるメディカルスタッフの方々でチームビルディングについて論議し、そこで得られた知識を日常の仕事に落とし込むことができれば本望です。
　演題は全国のメディカルスタッフから募集したいと思いますので、先生方のお力添えのもと奮って演題登録をお願いしたいと思います。メディカルスタッフからのみの演題登録は初の試みで手探りの状態ですが、是非、皆様と盛り上げて行きたいとおもいますので、ご協力の程よろしくお願い申し上げます。
　岡山は雨も少なく温暖な気候で、特に会場の倉敷市は歴史情緒溢れる街並みと豊かな瀬戸内の食べ物が多くございます。倉敷市を楽しんでいただきながら、メディカルスタッフの皆様と熱いMIST談義が出来る事を楽しみにしております。
　脊椎治療に携わっておられる多くのメディカルスタッフの方に参加頂けましたら幸いです。
　中西会長と共に、皆様に満足して頂ける会になるよう尽力致す所存でございます。
　何卒、宜しくお願い申し上げます。