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第16回日本Acute Care Surgery学会学術集会
会長 岡野 圭一
香川大学医学部 消化器外科学講座 教授 |
この度は第16回日本Acute Care Surgery学会学術集会会長を務めさせて頂き光栄に存じます。会期は2024年9月27日(金曜日)・28日(土曜日)の2日間で、サンポートホール高松・かがわ国際会議場にて開催いたします。
2009年にAcute Care Surgery研究会が発足し、先達のご努力により着実な発展を遂げ、2013年には日本Acute Care Surgery学会となり、現在に至っています。私は地方大学病院の一外科医として、腫瘍外科に取り組みながらも最新の外傷外科・外科的集中治療の知識を吸収するために研究会の時代から自ら演題を出して参加し、多くの大切なことを本学会から学んできました。今回、この様な形で少しでもその恩返しができ、若い方々にこの領域の魅力を伝える事ができれば幸せに思います。
今回の学術集会のテーマは、「Acute Care Surgeryが拓く外科の未来」としました。Acute Care Surgeryは、Trauma Surgery・Emergency General Surgery・Surgical Critical Care・Surgical Rescueといった重要な領域を統合し、外科医の原点である”目の前の患者の命を救う”という使命感と重なります。また、若手医師にとっては咄嗟の判断力を磨き、技術を研ぎ澄ます重要な機会となります。さらに、現在の外科医療が抱える問題である外科医希望者の減少や働き方改革にも、Acute Care Surgeryは新たな道を切り開く可能性を秘めていると考えています。本学会を通じて、将来を担う若手医師やメディカルスタッフの方々の学びと成長を促し、新たな進歩につながることを期待しています。
本学術集会では、香川におけるAcute Care Surgery診療において、日頃から連携し多大な協力を頂いている香川大学医学部救急災害医学講座 黒田泰弘教授を副会長に迎え、両教室員や同門の皆様とともに準備を鋭意進めています。
今回の学会場は瀬戸内海を一望できる場所に位置しており、学術集会の合間には美しい景色や海の幸・美味しい讃岐うどんを楽しんで頂ければ幸いです。是非、多くの皆様にお越し頂き、実りある時間を過ごせますことを楽しみにしております。
2023年10月吉日
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第16回日本Acute Care Surgery学会学術集会
副会長 黒田 泰弘
香川大学医学部 救急災害医学講座 教授 |
この度、伝統あるAcute Care Surgery学会学術集会が香川大学医学部消化器外科学講座教授 岡野圭一会長のもとで香川県におきまして開催されることを大変光栄に、また嬉しく思っております。
Acute Care Surgery(ACS)は外傷外科、内因性救急外科、外科的集中治療を三位一体として扱う外科領域であり外科、救急科、集中治療科にまたがっています。香川大学医学部附属病院においては救命救急センターICUにACS領域の緊急手術、整形外科、脳外科領域の術後の重症例が入院し、急性期全身管理、術後管理を行なってきました。また香川県においては重症腹部外傷診療について2011年より救命救急と外科の合同で検討が始まり、同年Acute Care Surgery学会理事長の大友康裕先生に特別講演いただきました。
今後は、外科医、救急医いずれからAcute care surgeonを目指す場合においても、手術および術後の全身管理をシームレスに修練できることが必要です。すなわち救急医が初療室での緊急手術で術者となる一方、外科医が周術期の全身管理を経験するなど、診療科あるいは施設を超えたシステム構築により教育体制を充実させることが若手を育成していく上で重要と考えています。その意味で、私は救急医、集中治療医の立場から岡野会長をサポートし学術集会を成功させるために全力を尽くしたいと思います。
本学術集会の開催により、ACSにおける消化器外科、救急科、集中治療科の診療、教育、研究における連携が一層深まることを大いに期待し、高松で皆様とお会いできることを楽しみにしています。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
2023年10月吉日